エセ日乗 41〜50

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明日から中間テストなので学校は半ドン、下校中に駅の自動販売機に前に横たわっているオッサンがいて、こいつァ一番要らない種類の人類だなァと思っていたら、作業着を着た整備の人でした。自分以外の人類にも自分の生活があって真面目に生きてるんですね。ごめんなさい。

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テストとなるとホームページの更新をする。絶好の話題インプットなんです。
 僕は試験中のあの雰囲気というのが結構好きだ。テストを受けさせられるのが好きな精神的被虐趣味とかじゃなく、普段なら猿と選ぶ所なしのクラスメイトの60分間の沈黙だけでこれはもうイレギュラーである。試験が始まる前に「消しゴム貸して」なんて言ってる。

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びしびし寒くなっていくこのごろ、バスの運転手氏が僕を降ろしてくれなかったりします。へえ? ふぅん、どこでボタン押したの、うん、へぇ。でもね、それってもうひとつ前のときでしょ。だってね……、ええ? ああ、じゃあ降りていいよ。プワァー。

僕は悪くない。

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秋の終わりと春の始まりの間に僕になにがあったか。なぜ僕がホームページを放り出してガンジス川へ沐浴しに行ったか。ボノボの知性について訴えたか。象使いとして生きていくことを決めたか。僕自身少しも分かりません!

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此度のリニューアルの参考のために、久々に当てもなく方々へネットサーフィン(そういえばこれって死語なのかな)をした。

そして僕は思った、継続は力なりの言葉は真至言なりと。怠惰は罪であると。犬畜生にも劣る不道徳なりと。カウンターを諄々と回しているサイト様は、本当にまめまめしく更新していらっしゃる。みんな普通の人間なんだから書けることは限られているはずなのに、しっかり秩序だった更新が存在している! 秩序。確かに秩序がある。そしてそれは弛まぬ努力に保証されている。努力が僕と彼方を太平洋のように別っている。

こうなったら全ての心機一転のためにサイト名を変更してしまうおうかなと考えている。覚えやすい日本語の名前がいいなあ。ああ、こうする内にも春がやってくる。

2004/3/14

当サイトのリニューアル作業につきっきりで終日モニターと睨み合っています。目が悪くなって困ります。どうせなら頭も使いすぎると悪くなればよかったのだ。すると「勉強しすぎると頭が悪くなるから程々にしましょう」とか「きっと勉強しすぎて頭が悪くなったんだね」ということになる。お洒落用のダテ頭矯正器や、脳みそに直接はめるコンタクト式頭矯正器が売れる。頭矯正器を着けている女の子を愛する輩が登場し、ギャルゲーの読書好きの女の子なんかが必ず頭矯正器をしていて、外すと「ああ、この子結構かわいかったんだな」なんて判ったりする。

2004/3/15

リニューアル後もなんだか方針が曖昧で気持ちわるい。プラモデルを作り終わったら謎の部品が余ってたときのような、空っぽ寸前の修正液ペンのような、使ったCDを元のケースに戻さないものだから「ケース追いかけっこ」をするはめになったときのような感覚に支配される。しっかりと包まれている。疑惑はどこまでも周到である。

この曖昧模糊たるわだかまりを解決するべく、僕はネットサーフィンを続行する。テキストサイト、ニュースサイト周辺を見て回る。トップページに連々とリンクを張っている所が多い。要はこのページのメニューの下にリンクのリストがある状態。軽く見積もっても100前後あることもザラ。よく考えてみればリンクあってこそのWWWであり、リンクがなければ世界最大の通信網の意味がない。

次はリンクページの見直しを課題にします。でもね、リンクページってなんだか本棚を人に見せてるような気分になりませんか?

2004/3/17

人間はなんと無いものねだりが好きなのでしょう。春休みとなると今度は無性に仕事がしたくなってくる。休息など要らない、僕は奉仕するのだ、使命をくれ! と叫んでしまう。取りあえずスーパーマーケットでマヨネーズを買ってくる。サラダにかけて食べる。僕の向上心はこんなことでは鎮まらぬ。神保町で人生のためになる本を買い求める。ヒンズースクワットを始める。皿洗いをやる。飼い犬の悪口を言う。パソコンで遊ぶ。昼寝をする。ああ!

忙しいのも退屈なのも嫌になる。別のことなら上手くいきそうな気がしてくる。

2004/3/19

妹が中学校を卒業した。僕もちょっと前に卒業した気がする。姉はもうじき就職する。僕はもうじき受験する。ああ、なんていう世界の周到さ! 人はこうして歳を取るのかしら。

人生の限りある時間を有意義に(そう、有意義に、です)利用するために、僕は散歩に行くことにした。携帯ラジオを持って川縁をふらふらしていると、2、3時間くらいあっという間に過ぎてしまう。俗物の風流をさらに高めるために、NHK-FMに周波数を合わせてモーツァルトのピアノ協奏曲22番を聞く。もうなにを言われても恥ずかしくないような気がしてくる。ヤマダ電機でデジタルカメラの値段を調べる。高いのでしょげる。愛想のいい猫がいたので、初対面だけど挨拶したらきちんとニャアアアンと鳴き返してくれた。偉い。このあたりを家の犬は見習わなければいけないと思う。

桜 桜はまだ咲かない。

たんぽぽ すでに冠毛をつくってしまったタンポポはある。

なにか おまけ。

エセ日乗2004/3/22

やはり腰が痛い。足は意外と大丈夫だけど、とにかく腰が痛くて仕方がない。こういうのってどう考えても健康的とは言えないと思う。世の中には健康のためなら命も惜しくない人たちがいるそうだけど、やっぱり東京湾に鉄球抱えて飛び込んで肺を鍛えたりするのだろうか。

次は荒川でも行くか……。

エセ日乗2004/3/23

コンドラシンという指揮者の名前を聞くたびに、僕は「巨大合体ロボみたいだなぁ」と思う。交響合体コンドラシン! メインパイロットが各部パーツの操縦者を統率。敵にタクトをぶん投げて突き刺したりする。世間では「メインパイロットによってそんなに強さとか変わるの?」と疑問の声が上がるが、「まあ勝手に戦ってろ」という感じで結局あまり興味を持たれないのだ。悲劇の戦士コンドラシン。

エセ日乗2004/3/24

デジタルカメラとかいうメカニズムを購入しました。休み中あちこち徒歩散歩の予定を立てているので、写真でも撮って間を持たせるつもり。このあたりが「有意義」で「建設的」というわけ。

しかしネット通販と店頭購入で最も安い組み合わせをしたら、入手できる順番がカードリーダー、SDカード、デジタルカメラ本体になってしまった。まるきり逆である。生殺し生殺し。仕方がないから、たった今買ってきた空のカードリーダーを接続してみる。処置なしである。ストーブも石油もないのにポンプがある、ステレオもCDもないのにスピーカーがある、夢も希望もないのに愛がある。つらい。

エセ日乗2004/3/25

ここのところ悪天候続きで表で出にくいうえに、カメラがなかなか届かなくて脳細胞増えっぱなし。生殺し生殺し。

カメラを待つ身は辛く、余計に時間が長く感じられる。いらいらした僕はあっさり未来妄想の虜になり、ああカメラを手に入れたらまずは何を撮ろうか、撮影しようか、フラッシュ、そうだ、画像を記録するCD-Rの準備が必要だな、シャッター。とひとりでに盛り上がってしまう。昨日カードリーダーを買いに行ったときなんぞ、危うく三脚までレジに運ぶところだった。なんでも形から入って、形で終わってしまうタイプである。

エセ日乗2004/3/27

デジタルカメラ到着、SDカード到着せず。こら。カメラは3日から5日以内発送、カードは24時間以内発送。カメラが先に届く。アマゾーン!

オマケ。

エセ日乗2004/3/28

ウンコ・オブジェ今日は上野公園に散歩に行った。浅草通りをずっとまっすぐ歩くと着いてしまう。迷う心配はない。写真は駒形橋から見えるかの有名なゴールド・ウンコ・オブジェ。川のテラスの青いやつはコジキ・ハウスである。おまけに水上バスまで横行している。この写真のどこに注目するかで心理テストができるかもしれない。

不忍池出発から2時間ばかりで不忍池到着。桜は満開にはもうちと足りない程度だが、人出はもうずいぶんある。ビニールシートを敷いて食う飲む寝る遊ぶ。こういう光景を見ていると、今も世界のどこかで戦争が起こっているなんてとんでもない嘘なんじゃないかという気がしてくる。僕もお腹が空いたのでその辺に腰掛けてコンビニ弁当を食べる。黒ラブラドール・レトリーバーの子供のチョコ君がすり寄ってきておねだりを始めるが、僕も犬を飼う身をしてそのあたりのことは心得ているので、微笑みつつさっさとひとりで全部食ってしまう。しょげるチョコ君。恨まないでほしい。

猫野良猫とも出会う。多分、お花見のおこぼれを狙っているのだろう。こいつにもちょっと声を掛けてみるが、食べ物を持っていない人には興味がないらしく、まるでそっぽを向いている。甚だ失礼。おかげで草葉に顔が隠れて写せていない。このあと動物園に突入しようとも思ったが、入場料が600円もするのでやめてしまった。600円。どうして畜生共のきたねえツラを拝むのに600円も掛かるのか。200円くらいなら入場したのに。憤慨した僕は秋葉原まで山手線沿いにさらに歩いて、またもやCDを買ってから帰ったのでした。ちなみにCDは4000円しました。(今回の写真撮影はAmazonからSDカードが届かないので、カメラの内蔵メモリーを利用しました。この文章を書く前に確認したところ今日発送したそうです。昨日苦情メールを送ったかいがありました)

エセ日乗2004/3/29

カモ君目を覚ますと妹に「あ、これから姉ちゃんとディズニーシー行くけど、一緒に行く? 後30分で出ちゃうけど」と言われた。どうやら昨日の晩に行くことを決めたが、既に僕は寝ていたので話す機会がなかったらしい。けれど、まあ、断る理由もないので30分で洗顔と着替えと朝食をすませてディズニーシーに行ってしまう。ちなみに姉がある手段によって無料チケットを調達したので、交通費と食事代しかかからないのである。ありがたい。

僕はディズニーナントカには不案内なので、慣れている姉妹に全部任せて、僕はただ黙ってついて歩いていればよい。姉妹はファストパス発行のタイミングが非常にうまく、今日は大部混雑していたがわりとスムーズにアトラクションをこなせた。感心してしまう。こんなことばかり得意である。

ところでこの文章の先頭のカモの写真は間違いで表示されているのではありません。決して。これがドナルド・ダックです、とかいうボケをやりたいのでもありません。彼はストーム・ライダーの待ち行列のなかで宿命的な出会いを果たしたカモ君である。一目見てなかなか悪くないカモだと分かったので、僕は今後の交友のために彼にポップコーンを奢ろうとしたが、キャストのお姉さんに制止されてしまった。またもや動物に何も与えない僕。仕方がないので撮影しておいた。

ゴミ箱楽しい時間はあっという間に過ぎ去ってしまう。さらばカモ君。ゴミ箱君。楽しかった。